シルクワームの生き餌としての効果的な活用法と飼育方法

シルクワームの生き餌としての効果的な活用法と飼育方法

シルクワームとはどんな生き餌?

「シルクワーム」と言われると聞き慣れないかもしれませんが、「蚕(かいこ)」と言えばピンと来るのではないでしょうか?
そうです。シルクワームは蚕の幼虫のことです。蚕は、絹糸を産出する昆虫として知られていますが、生き餌としても利用されています。シルクワームは脱皮を繰り返して蛹になり、羽化して成虫となりますが、生き餌として使われる「シルクワーム」は主に蛹になる前のイモムシの状態を指します。
シルクワームは人間が家畜化した蛾で、人間が世話をしないと生きることができません。そのため、飼育方法も他の生き餌よりも注意しなくてはいけない点が多くあります。

シルクワームの栄養素

ワーム系の生き餌としてよく知られているミルワームやハニーワームは「脂質が高い」という特徴がありますが、シルクワームは水分がとても豊富です。また、他のワームよりもカルシウムが多く含まれています。
ワーム系独特のウニョウニョした動きが食欲を刺激するので、ペットの食いつきは抜群です。栄養価のバランスはあまり良くないので、主食ではなく、おやつとして与えるのが良いでしょう。

ワーム系を好む生き物の生き餌

シルクワームは、ワーム系を好んで食べる昆虫食の生き物なら、ほぼ食べるでしょう。

  • 爬虫類(トカゲ、レオパ、ヤモリなど)
  • 両生類(カエルなど)
  • 肉食性魚類(アロワナなど)
  • 鳥類・猛禽類(モモンガ、フクロウなど)
  • 小型の哺乳類(リス、ネズミなど)

生き物の水分補給にぴったり

ペットの生き餌としてシルクワームは嗜好性が高いです。そのため、生き餌に慣れにくい生き物や、餌付きが悪い生き物でも、シルクワームなら食べてくれることがあります。
そして水分を豊富に含んでいるので、水をあまり飲まない個体の水分補給にぴったりです。また、とても柔らかく消化も良いので、脱水気味で元気がない個体の回復の助けになります。

サイズが豊富

シルクワームは、孵化して間もない数mm程度のSSサイズ~5cm前後のLLサイズまで、幅広いサイズがあります。ペットのサイズや成長過程に合わせてサイズを選ぶことができます。
例を挙げると、SSサイズは爬虫類や両生類の赤ちゃんに適しています。またLLサイズは食べ応えがある大きさで、大型のカメレオンやフトアゴ、レオパなどの成体に適しています。

ガッドローディング不可

シルクワームは、桑の葉とシルクワーム専用の人工飼料しか食べません。そのため、他の餌昆虫のようにガットローディングができません。
つまりシルクワームをあらゆる栄養を含む生き餌に育てることはできないということです。

少し難しい?シルクワームの飼育方法

同じワーム系のミルワームやハニーワームは、必要な餌や環境さえ整えれば、ほとんど手をかけなくても育ちますし、増えます。しかし、シルクワームは野生では生きていけない昆虫です。そのため、シルクワームの飼育は他のワームとは異なり、少し手がかかります。

飼育ケースは工夫が必要です

シルクワームは基本的に桑の葉しか食べません。新鮮な桑の葉を常に調達して与えるのが理想ですが、なかなか難しいものです。そしてシルクワームに与える桑の葉は、農薬が付いているものはNG。誤って農薬付きの桑の葉を与えてしまうと、全滅してしまうので注意が必要です。桑の葉を準備できない場合は、シルクワーム専用の「シルクメイト」という人工飼料が市販されているので、シルクワームを飼育する前に必ず準備しておきましょう。

シルクワームは偏食です

シルクワームは基本的に桑の葉しか食べません。新鮮な桑の葉を常に調達して与えるのが理想ですが、なかなか難しいものです。そしてシルクワームに与える桑の葉は、農薬が付いているものはNG。誤って農薬付きの桑の葉を与えてしまうと、全滅してしまうので注意が必要です。桑の葉を準備できない場合は、シルクワーム専用の「シルクメイト」という人工飼料が市販されているので、シルクワームを飼育する前に必ず準備しておきましょう。

湿気が苦手です

シルクワームは湿気が苦手です。過密飼育や餌の食べ残しなど、高湿度に繋がる要因は排除しましょう。

掃除はこまめに

シルクワームは不衛生な環境に非常に弱く、糞などの掃除はこまめにする必要があります。また、餌を長時間放置すると飼育環境の悪化につながるので、餌はできるだけこまめに与え、食べ残しは取り除きましょう。

室内で飼育します

飼育ケースは直射日光が当たらない、風通しの良い場所に置きます。
飼育に適した温度は25℃前後ですが、人間が生活している室温であれば飼育可能です。早く成長させたい場合は30℃を超えない程度の暖かい環境で飼育します。逆に成長を抑えたい場合は涼しい環境で飼育をすると良いでしょう。

シルクワームを飼育する際の注意点

シルクワームは、蒸れ、酸欠、不衛生な環境に弱く、他のワーム系と同じような飼い方をしていると、全滅する可能性があります。シルクワームは弱ってくると茶色く変色して死んでしまいます。死骸をそのままにしていると、飼育環境が悪くなって他の個体も弱ってしまうので、死骸は速やかに取り出しましょう。