ジャイアントミルワームとは?栄養価や与え方、飼育方法について
ジャイアントミルワームとはどんな生き餌?
ジャイアントミルワームは、ツヤケシオオゴミムシダマシの幼虫で、体長は約5cm以上と大型になります。「ジャンボミルワーム」「キングミールワーム」「スーパーミルワーム」という呼び名で販売されていることもあります。
生き餌としてよく見る「ミルワーム」は、チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫です。体のサイズだけではなく、そもそも違い種類の生き物なので、間違えないようにしましょう。
ジャイアントミルワームは、その栄養価と使い勝手から多岐にわたる用途で利用され、生き餌としての需要が高まっています。飼育にあたっては、適切な飼育環境で管理された信頼性のある飼育業者から入手することが推奨されます。
食べ応え抜群のジャイアントミルワームの栄養価
ジャイアントミルワームの大きな体は、たんぱく質と脂質を多く含んでいてエネルギーが高めです。大きくしたい個体や食欲がなくて痩せてきている個体の回復などには最適な生き餌となります。
しかし、このような生き餌はペットの食いつきが良いので、普段からメインの餌として与え続けると、ペットが偏食になったり、肥満になってしまいます。
元気な個体に対しては、基本的には「おやつ」という位置づけでたまに与える程度にしましょう。
またジャイアントミルワームは、カルシウムやビタミンの含有量が少ないので、ペットに与える際には必ずダスティングをしてから与えるか、事前にガットローディングをして栄養を調整すると良いでしょう。
ジャイアントミルワームを食べる生き物
ワーム系を好んで食べる昆虫食の生き物なら、ほぼ食べるでしょう。ただし、サイズが大きいので、ペットのサイズによっては小さく切るなどの工夫が必要なこともあります。
- 爬虫類(トカゲ、レオパ、ヤモリなど)
- 両生類(カエルなど)
- 肉食性魚類(アロワナなど)
- 鳥類・猛禽類(インコ、モモンガ、フクロウなど)
- 小型の哺乳類(リス、ネズミなど)
ジャイアントミルワームの与え方
ジャイアントミルワームは意外と動きが早いので、ペットに与える際には返しのついた餌皿(ジャイアントミルワームの脱走防止)の上に乗せるか、ペットの口元にピンセットで運んであげると良いでしょう。
また、強靭な顎を持っているため、ペットの大きさや性格によっては頭を潰してから与えると良いでしょう。
ジャイアントミルワームの保存方法
購入したジャイアントミルワームを増やさずに保存したい場合は、冷蔵保存と冷凍保存がおすすめです。
冷蔵保存
ジャイアントミルワームは低温(5℃以下)になると、全く動かない仮死状態になります。この特性を生かして冷蔵保存をします。ジャイアントミルワームをふすまと一緒に容器に入れて冷蔵庫の野菜室に入れておくと仮死状態になり、成長を抑えることができるので増えません。ペットに与える際には必要な分をあらかじめ常温に戻しておくと動き出します。ただし長期間冷蔵庫に入れっぱなしにしてしまうと、本当に死んでしまうので短期間に留めましょう。
冷凍保存
ジャイアントミルワームをファスナー付きビニール袋などに入れて冷凍庫に入れれば冷凍保存をすることもできます。ペットに与える際には、解凍してから与えましょう。
ジャイアントミルワームの飼育は簡単です
ジャイアントミルワームは丈夫なので初心者でも飼育しやすい生き物です。ガットローディングをしたジャンボミルワームをペットに食べさせたあげたい、または生き餌としての飼育や繁殖に興味がある方は、ぜひジャイアントミルワームを飼育してみてはいかがでしょうか。
まず準備するものは、プラスチックケースです。ジャンボミルワームは乾燥を好みます。湿気を溜め込まないように、網目状など通気性の良い蓋付きのケースが良いでしょう。
次に床材兼エサとなる「ふすま」を準備します。
絶対に準備しないといけないものは以上です。
確かにこれだけあれば飼育は可能ですが、ジャンボミルワームは野菜も好んで食べます。水分補給の意味でも、エサとしてふすま以外に野菜を準備しておいても良いでしょう。
環境の準備ができたら、ここにジャンボミルワームを入れます。
飼育ケースは風通しの良い日陰に置きます。普通に飼育する場合は、人間が生活している室温で飼育をすれば問題ありません。
エサとなるふすまが床材として入っているので、エサの回数もそこまでキッチリする必要はありませんが、水分を含む野菜を与えた場合は、ダニとカビの原因になる食べ残しは速やか取り除きます。
ケース内に糞や脱皮の殻が目立つようになってきたら、床材を交換します。この時に黒くなっている個体は死んでいるので取り除きます。
ジャイアントミルワームを増やしたい場合
ジャイアントミルワームを増やしたい、早く成長させたい場合は、25℃~30℃程度の環境で飼育するとエサも良く食べ、早く大きくなります。
ジャイアントミルワームは共食いを性質があります。蛹になると食べられてしまうことからか、過密飼育のままだとなかなか蛹になりません。確実にたくさん蛹にして成虫にしたい場合は、十分に育った個体から順番に個別飼育にしていくと蛹になりやすくなります。