理想的な生き餌、レッドローチの活用方法

理想的な生き餌、レッドローチの活用方法

レッドローチとはどんな生き餌?

レッドローチは、北東アフリカから中央アジアの温帯~亜熱帯、北アメリカなど世界中に分布しているゴキブリの一種です。学名は「トルキスタンゴキブリ」ですが、一般には「レッドローチ」という名前で知られています。
レッドローチは、その名の通り体色が赤色を帯びていることが特徴です。ただし、幼虫や亜成虫はオレンジ色をしており、成虫になるにつれて黒みが強くなっていきます。大きさは成虫でも25mm~30㎜程度で、寿命は約1年です。
レッドローチは主に爬虫類や両生類の生き餌として広く使用されている他、昆虫食として食されることもあります。

レッドローチの栄養価

レッドローチの栄養価は、爬虫類や両生類にとって理想的な栄養を含んでいます。小さい体の割には高タンパク質、脂肪やビタミン、ミネラルもバランス良く含んでおり、主食としても副食としても使えます。
レッドローチは何でも食べる雑食性の昆虫です。餌を与えることによって栄養価を調整することも可能です。例えば、野菜や果物を多く与えることで、ビタミンやミネラルの含有量を高めることができます。

素早い動きでペットの食いつきは抜群です

家に出るゴキブリの動きを思い出していただけるとわかると思いますが、レッドローチも同じようにとても素早く動きます。そして床材に潜り込む性質は無いため、ペットの前でひたすら動き回ります。
爬虫類や両生類には、本能的に獲物を捕食する習性があります。レッドローチの素早い動きは、ペットに獲物として認識させ、捕食本能を刺激するのです。

生き餌として使いやすい小柄サイズ

レッドローチは成虫でも25mm~30㎜と小柄な昆虫です。この小柄なサイズは、多くの爬虫類や両生類、一部の小型の鳥などにとって食べやすいサイズです。
また、レッドローチは体表が柔らかく、他の餌昆虫と比較すると硬い部分が少ないため、噛む力が弱い動物にとっても食べやすいようです。

多くの爬虫類や両生類などの生き餌として適用

レッドローチは、多くの爬虫類、両生類、鳥類、一部の昆虫にとって生き餌として好まれています。

  • 爬虫類(トカゲ、ヤモリ、ヘビ、カメなど)
  • 両生類(カエル、サンショウウオなど)
  • 昆虫(カマキリなど)
  • 昆虫食の鳥類

室温での飼育でキープ、繁殖が可能です

レッドローチは生命力がとても強いため、初心者でも簡単に飼育することができます。また、繁殖力も強く、飼育さえできればどんどん増えていくため、ペットの餌代を抑えることができます。

レッドローチを飼育する場合は、深めの蓋付きのプラスチックケース、隠れ家となる紙製の卵パックを準備します。蓋の網目は粗いと隙間からレッドローチが脱走するので、さらに細かい目の網を用意して、蓋を二重にすると良いでしょう。

飼育は人間が生活している室温でできるので、細かい温度管理は必要ありません。25℃以上になると行動がさらに活発になり、繁殖スピードが上がるので、増やしたい場合は高めの室温にすると良いです。寒さには弱いため、冬は暖かい室内に入れてあげるか、パネルヒーターを当てて飼育すると元気になります。
餌は雑食性なので比較的何でも食べますが、水分を含んでいる野菜を多く与えると、餌から水分補給もできます。また、熱帯魚の餌やラビットフードなども管理がしやすくてオススメです。

レッドローチを飼育していると、特別な世話をしなくても次々と卵鞘を産みます。卵鞘が孵化するまで1ヶ月ほどかかります。そのまま親レッドローチと同じケースに放置していても孵化はしますが、確実に孵化させたい場合は、卵鞘を回収して別のケースに移します。その際には、湿らせたティッシュや脱脂綿などの上に置き、28℃ぐらいの温度をキープすると孵化する確率が上がるでしょう。ただし、湿気によるカビには注意してください。

レッドローチの臭い対策

レッドローチを飼育していると「ニオイ」の問題が発生します。ニオイの原因として考えられるのは
・レッドローチが発するニオイ
・フンのニオイ
・カビのニオイ
が挙げられます。

レッドローチは独特なニオイがします。つまり体臭です。タンパク質が多く含まれている餌を与えていると、ニオイが強くなります。野菜などの植物性の餌をメインにすると、ニオイを抑えることができます。

フンやカビのニオイは、溜まってきたフンや食べ残しの餌を放置したりすることにより発生します。こまめに掃除をしたり、飼育ケースの中が若干乾燥気味になるように調整し、飼育環境を整えることで防ぐことができます。

レッドローチの脱走に注意

レッドローチは動きが速いので、脱走してしまうと手で捕まえることは相当難しいと言えます。複数匹が脱走してしまったら、おそらく捕まえることは不可能です。飼育ケースの掃除をするときは、細心の注意を払いましょう。また万が一に備えて、市販のゴキブリホイホイやブラックキャップなどを部屋に仕掛けておくことをオススメします。